以蔵本編。

出だしの以蔵の叫び声で、もう涙。この先に何が起こるのか、何が以蔵を待っているのかを知っているから、苦しくてたまりません。DVDは役者さんたち一人一人の目の動きや表情の細かさなどを見ることが出来るので、本当に嬉しい。舞台を観てる時は遠くて見えなかったから。台詞を喋ってない人たちの表情も見ることできるし。
京都の吉虎で久しぶりにおミッちゃんと再会して、すぐに人を殺すために出て行く時の剛ちゃん。目がすっと冷たくなって、人斬りの表情になります。その瞬間、鳥肌が立ちました。剛ちゃん、こんな表情してたんだ…と。メイキングの中で「目が違ったら違う」と言っていた剛ちゃん。その言葉は剛ちゃんの演技の芯の部分なんだろうなと思います。(私が、松寿丸を演じていた剛ちゃんのファンになったのも、あの目に釘付けになったからでした…)大好きな石部宿の場面は何度見ても凄いです。何度も書いてますが、返り血を浴びた剛ちゃんの、狂気を纏った色気に眩暈がしそうになります。人を斬ることに喜びを見出してるあの表情。まさに鬼の形相です。
武市が新兵衛に「杯を交わしてほしい」と告げる場面の以蔵の佇まい。DVDでは剛ちゃんのアップで、表情をよく見ることができるので、以蔵の気持ちがより一層強く伝わってきて、胸が痛みます。短い人生を駆け抜けていく以蔵の最後の場面。そこにいるのは剛ちゃんではなく、まぎれもなく以蔵で。黄色い花吹雪の中のあの表情と言葉は何度見ても、胸に刺さります。
剛ちゃんの細かい表情と言葉と、あの目。それをDVDで何度も見られることが、あの以蔵のいる世界にいつでも浸れることが、本当に幸せです。IZOをDVDにしてくれて本当によかった。一度見るとまたすぐに見たくなります。タイミングが難しいのですが(苦笑)